コンテナハウスの水回り設備はどんなもの?設置工事の内容や相場を紹介
コンテナハウスは、住居・店舗用だけではなく、ガレージやグランピング施設などでも活用されています。
コンテナハウスで快適に過ごすためには水道などのライフラインが必要不可欠ですが、「具体的にどのような工事が必要なの?」「工事の相場を知りたい」と疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、コンテナハウスの水回りの設備や工事内容と費用の相場について紹介します。コンテナハウスでの暮らしを検討している方は、必要な設備について知っておくことが大切です。
Contents
コンテナハウスの水回り設備とは?
コンテナハウスの水回り設備は、一般住宅と変わりはなく、キッチン・トイレ・浴室・洗面台の設置工事が可能です。必要がなければ設置しないという選択もできるため、設置費用の節約もできます。
すべて設置をすると、そのぶん費用がかかりますが、浴室をシャワーだけに変えたりなどの工夫次第で費用を抑えることもできます。
コンテナハウスの水回り設備の工事費用相場
コンテナハウスの水回り設備はすべて設置すると、相場で総額200〜300万円ほどかかります。
それぞれの機能性やデザイン、メーカーなどの違いによっても大きく費用は異なります。
キッチン
住居で利用するとして欠かせないキッチンの設備費用は約25〜200万円と大きく幅があります。
1人暮らしか家族で暮らすのかによってもキッチンの仕様や機能など求めるものが変わってくるからです。
1人暮らしであれば簡易的なキッチンにすることで安く抑えることができます。家族で暮らす予定である方は3口コンロで広いシンクや充分な収納スペースがほしいなど、食洗機やオーブンなどのオプションによっても費用が変わります。
特にこだわりがなくシンプルなキッチンであれば30〜60万円ほどが相場です。
トイレ
住まいに欠かせないトイレは、約15〜30万円が相場となっています。和式や洋式、温水洗浄便座などさまざまなタイプがあり、オプションの高機能なものを求めると費用は相場より高くなることもあります。
清潔に保てば修理やリフォームの頻度を減らすことに繋がるので、手入れしやすいトイレを選ぶのがおすすめです。
浴室
浴室も生活に必要不可欠ですが、相場は約50〜150万円と幅があります。シャワーのみであれば15万円程度で、シャワーと浴槽を設置すると25〜150万円ほどです。
20フィートの小さいコンテナハウスを検討している方は、シャワールームのみ設置するのもおすすめです。0.2坪以上の広さがあれば設置可能なので、他の空間を広く使えるメリットがあります。
普段からシャワーしか使わない方はシャワーのみでも不便には感じないでしょう。しかし、機能性などにこだわると相場よりも高くなるので注意しましょう。
店舗や事務所用のコンテナハウスで、浴室やシャワーが不要の場合はそのぶん費用は安く抑えられます。
ユニットバスは1.5帖ほどの広さがあれば設置できます。費用はバスタブの素材や浴室の広さによって異なります。
また、浴室乾燥機や脱衣所など、オプションによっても設置費用に差があります。メーカーによっては追い焚き機能・ジェットバス・テレビなど取り付けられる場合もあります。
浴室は、100万円前後で見積もっておくのがおすすめです。長い目でみて、本当に必要な機能を家族と相談して、納得のいくものを選びましょう。
露天風呂
コンテナハウスのテラスに露天風呂を設置することもできますが、費用は150万円ほどかかります。浴室にこだわりがある方にはおすすめです。しかし、見た目や景色にもこだわると、通常のユニットバスよりも費用は高くなります。
また、露天風呂と別で室内にシャワールームや屋内浴室を設置する場合は、浴室2つ分になってしまうので、さらに費用がかかってしまいます。
コンテナハウスで水道を使用するまでの流れ
コンテナハウスでトイレやお風呂の水回り設備を使用するには、給水・給湯設備工事が必要になります。
この工事は、水道を引く以外にも便器の取り付けや排水工事など水回り全般の工事のことを指します。
給水工事には4つの方法があります。
・水道直結直圧式給水
・直結増圧式給水
・高置水槽方式
・ポンプ直送方式
コンテナハウスを立てる場所の環境や予算によって、方法は異なります。
以下の項目で、給水工事の4つの方法についてご紹介します。
水道直結直圧式給水
排水管の圧力で住居の蛇口まで水を送る方式です。3階建て程度の建物にこの方式を採用することができます。
受水槽が不要なので、省スペースで点検・清掃の手間が省けます。ただし、地域の基準に基づく設計水圧で給水が可能なのか確認が必要です。
直結増圧式給水
排水管の途中に増圧ポンプを設置することで、水道管内の水圧を高めて水を直接引き込む給水方法です。
10階程度の高層階への給水にも対応ができます。ポンプを使っているぶん費用は高くなります。
高置水槽方式
ビルやマンションで一般的に使われる方式です。水道管から引き込んだ水を受水槽に貯水して、ポンプで屋上などのタンクに届けて、そこから重力で下の階に水を届ける方法です。
タンクの清掃や機材の維持管理でコストがかかるため割高になることが多いです。
ポンプ直送方式
貯水槽にためている水を、ポンプで直接運ぶ方法です。ポンプの運転台数や回転制御によって給水量を変えられます。小規模のマンションなどによく利用されてる方法です。
工事費用を節約するコツはある?
水回りの設備はこだわりが多いと費用も上がりますが、シンプルな設備を選んだり工夫次第では費用を節約することもできます。
費用を抑えるためには、まずは予算に合う既製品を選ぶのがおすすめです。たとえば、洗面台などの設備は造作よりも既製品の方が安価になります。
システムキッチンやユニットバスもシンプルな機能のものを選ぶようにすれば節約ができます。しかし、家族で同居する予定の方は、食洗機がついているキッチンの方が利便性が高かったりと、設備によってはあった方がいい場合もあります。
普段の生活で必要なものとそうでないものを見極めて選ぶことで、設置費用の節約に繋がります。
まとめ
コンテナハウスの水回りの設備は、機能面などによって費用は大きく異なります。
便利なオプション機能も多いので悩む方も多いでしょうが、まずは設備を選ぶまえに明確な予算を決めることが大切です。
予算内に収まるように、必要なものとそうでないものを見極めましょう。
コンテナハウスの施工を担当している会社に相談してみるのもおすすめです。住居用のコンテナハウスで、標準仕様で浴室など設置できる場合もあったり、提携先の設備を選ぶことで費用を抑える可能性もあります。
工夫次第では自由にレイアウトもできるのがコンテナハウスの魅力です。生活スタイルや目的に合った設備を選んで快適なコンテナハウスでの暮らしを叶えましょう。